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口蹄疫と危機管理 [社会・環境問題]

こんにちは~ (*^_^*)/

九州へ行って参りました。宮崎県ではありませんが、高速道路の出口では消毒マットが置かれて通行する車両のタイヤを消毒するなど、口蹄疫の封じ込めの態勢がとられつつあるようです(九州新幹線や在来線の改札などでは、まだ全乗客の靴を消毒しようなどという措置はとられていませんでした)。東国原宮崎県知事のオフィシャルブログは、4月20日から口蹄疫についての経緯が綴られています

新聞によっては、宮崎県の初動の遅れを非難する記事も見受けられますが、

 

 




初期の経過まとめは(横浜市衛生研究所-口蹄疫について)に詳細が記されています

3月31日の「見逃し」との報道に対して、(横市衛生研究所-口蹄疫について)から
 「これ見る限り、現地が特に非難される経過ではない。
6例目は3/31に別の目的(下痢、発熱)で検体がとられていたものから陽性反応が出たものだが、
この集団は4/22時点でも口蹄疫の症状は出ていない。
これを見逃しだと主張することはナンセンス、完全な言いがかりである。

結論としてはやはり、4/20に国が対策本部を設置したにも係わらず、
まともな動きをしなかったことが被害を拡大させた原因である。」

との意見が出されていますが、それが妥当だと思われます。

宮崎県は、2000年3月の口蹄疫発生では、92年ぶりの発生にもかかわらず、早急な対応により、被害を受けた農家は3軒,殺処分された牛も35頭に押さえることに成功しています。 現場を見もしない書生ごときが、宮崎県の初動の遅れを非難するのは、まさに為にする言いがかりに過ぎません。

マスコミは、なぜ被害者の宮崎県を責めて、民主党政権を責めないのでしょうか?

小鳩政権の危機管理の失敗(そういえば社民党の村山富市首相も阪神淡路大震災で危機管理に失敗してますね)を、マスコミが責めないのは何故でしょう?社民党の福島女史や民主党の旧社会党系議員に対して、阪神淡路大震災での危 機管理の失敗と今回の防疫の失敗の共通点をあげて、その政権担当能力の無さを追求すべきです(自民党政権なら、昔のことを引っ張り出してきて徹底的に責め立てて倒閣している筈)。

村山は自衛隊派遣が遅れた理由に対して「なにぶんにも初めてのことですので」と答弁し、国民から強い非難を浴び、内閣支持率の急落に繋がった。や がて対応の遅れの全貌が明らかになるにつれ、法制度をはじめとする当時の日本政府の危機管理体制そのものの杜撰さが露呈した。
当日朝、村山は山花貞夫ら24人の社会党離党届の方を重視しており、京都機動隊が兵庫入りした当日11時過ぎにも「山花氏は話し合 いを見て欲しい」と記者にコメントしていた。震災発生は午前5時46分ごろであったが、当時の官邸には、危機管理用の当直は存在しなかった。また、災害対 策所管の国土庁にも担当の当直が存在しなかった。(wikiより転載)

 

当時のニュース映像がこちらです。


そして、今回の口蹄疫に対する民主党の対応がこちら。

佐々淳行さんおっしゃる通りです。

【正論】初代内閣安全保障室長・佐々淳行 口蹄疫で見た情けない危機管理

 口蹄(こうてい)疫の蔓延(まんえん)が日本の畜産業 に重大な危機を及ぼし、普天間問題についで鳩山由紀夫総理の国家危機管理の能力が問われている。なかでも、4月20日の宮崎県における口蹄疫発生の事実を知りながら、大型連 休に中南米諸国歴訪の外遊に出かけ、帰国後も現地入りが遅れた赤松広隆農林水産大臣の政治責任は重く、大きい。

  ≪職責の自覚を欠く記者会見≫

 素直に謝ればよいのに、記者会見で「批判があるなら、野党(自民党)は議会に不信任案を出せ」「私がやった ことについては全く反省するところ、お詫(わ)びをするようなことはないと思っている」と開き直った。「防」という字が頭につく国家危機 管理行政には4つの範疇(はんちゅう)がある。「防衛」「防災」「防犯」「防疫」だが、筆者は、この大枠で、21世紀型危機管理の対象として、アルファ ベット表記で「W(戦争)」と「R(革命)」、さらに「ABCD」(核・バイオ・化学・天災地変)に分けて考える。口蹄疫は、鶏インフルエンザ、新型イン フルエンザ、狂牛病などに続く「B(バイオ)」の危機である。それへの対処は「防疫」の責任閣僚、つまり長妻昭厚生労働大臣と赤松農水大臣である。前出の記者 会見は、その職責の自覚が欠けていることを如実に物語る無責任なものであり、速やかに撤回・取り消しをし、国民とくに畜産関係者に謝るべきものだった。4月20日には農水省に口蹄疫対策本部を設置し、赤松大臣はその本部長だった。同27日には、東国原英夫・宮崎県知事らが政府応援を求めて上京し、自民党の口蹄 疫対策本部が共同対処を申し入れているのに、これを断り、外遊に旅立った。出発した後に発生したのではない。明らかに農水大臣としての危機管理上の義務を 副大臣らに任せ、閣僚としての特権である華やかで楽しい9日間の中南米諸国歴訪の外遊を優先したのだ。

 ≪人は楽しいことに釣られる≫

  人間は誰でも、楽しいことを優先し勝ちなものだ。キューバカストロ議長、コロンビアのウリベ大統領らと会見し、儀仗(ぎじょう)隊の栄誉礼をうけることの方が、罹患(りかん)した牛や豚をみるより楽しいに決まって いる。だが、国家危機管理の責任者は、国民の命と財産を守ることを、連休を返上してでも優先させるのが「ノーブレス・オブリージ(権力者の義務)」であ る。口蹄疫がどんなに恐ろしい「B」の危機であるか、農水大臣は当然認識しているべきだ。「知りません」「わかりません」でなんでも許さ れると思っている鳩山総理、小沢一郎民主党幹事長に次いで、赤松農水大臣の 「KY(空気の読めない)鈍感力」は、驚くべきものだ。中国や韓国では、今世紀初頭から口蹄疫への対応策に苦しみ、欧州、とくに英国は羊 を中心に650万頭の殺処分を行っている。筆者も、文化大革命に伴う紅衛兵暴動で政情不安に陥っていた香港で、口蹄疫騒ぎがあったときの人々の恐慌ぶりを今でも覚えている。日本は草食・魚系の食事が主流だからまだいいのだが、肉食系の民族にとっては、それは食糧難につながりかねない重大な国家危機なのだ。「B」の危機管理は国の仕事である。県や市町村で対応できる問題ではないのだ。今回、敏速に対応し、不眠不休の危機管理に従事した東国原知事の無念さは察するに余りある。記者会見で知事は珍しく激高し、涙をにじませたが、その心の奥には現場で苦悩する畜産業者への感情移入があったのだろう。動物好きな筆者には、丹精込め、愛情を注ぎ込んで牛や豚を育てた畜産家たちの気持ちがよくわかる。

 いま危機の時代と言ってもいいが、今年の連休には11人もの閣僚が不要不急の「外遊」をしたという。閣僚諸公にはくれぐれも危機管理の責任者 としての猛省を促したい。(さっさ あつゆき)

-------------------------------------------------(記事より転載)

しかし、危機管理を2度も失敗している政党に、政権を任せ続けていられる日本は幸せなんでしょうね。アフリカや南米なら、内乱が起こっても不思議ではないと思いますよ。


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