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入試問題を見て・・・・  不均一触媒 & ベンゼン置換基の配向性 [CVX-化学発展演習 日記]

こんにちは~ (*^_^*)/

かと思ったらが降ってきました。[雪]
今日の東京は、一段と冷え込んでます。
でも、雹が降るのなら、上昇気流があるってことですから、
周囲よりは暖かいってことですよね。
こんなところでも、ヒートアイランドを実感です。[猫]

さて、今日は医学部の入試問題は解かなかったので、解答速報はお休みです。
今日解いたのは、某K大学の化学科の問題でした。
このところ、連日入試問題を解く仕事に追われて、昼夜逆転生活を送っていますが、
入試問題のチェックで悩むのは、高校履修範囲内か否かの判定です。
大学に対して、「履修範囲を逸脱している云々」って指摘するには、それなりの
裏付けが必要です。

例えば、
今日2月3日出題された正誤問題の中に

「過酸化水素の分解は、酸化マンガン(Ⅳ)MnO2のように、
反応物と均一に混じり合わない物質によっても触媒される。このような触媒を
不均一触媒という」
というのがありました。
不均一触媒」という言葉は、東京書籍の化学Ⅱの教科書には記載されていました
が、数研や実教には載っていませんでした。
もちろん、化学辞典などには明記されていますが・・・・・
こういう場合、我々は「高校の履修範囲内である」と判断します。
なぜならば、すでに記載されている教科書がある以上、大学に「履修範囲外」とは
言えないからです。また、来年度には他の教科書にも掲載されるでしょうし・・・。

出版社の編集者が、
「入試に出た内容は掲載します。そうしないと、高校で採用してもらえないから・・・」
と言っていました。だから、現在の教育課程になった直後には教科書に概略図しか
描かれていなかったDNAATPの構造式が、北里大学の薬学部で出題された翌年から
教科書に掲載されたのです。
今では、DNAやATPの構造式は、普通に出題される問題になりました。
こうやって、出題可能範囲が増えていくんですね。

あと、
「置換基によるベンゼンの配向性」の問題が出ていました。
その箇所の全文を掲載しますと
「芳香族炭化水素は不飽和化合物であるが、置換反応を起こしやすい。ベンゼン
 の一置換体はその置換基により、二つめの置換基の入りやすい一が決まっており、
 トルエンをニトロ化すると、おもに( ア )置換体が生じる。」でした。

炭化水素基(アルキル基)やヒドロキシ(ル)基,ハロゲンなどがベンゼン環に付いていると
o(オルト)とp(パラ)の位置に置換しやすいので、「o,p(オルト・パラ)配向性」と呼ばれて
います。逆に、
ニトロ基のように電子を強く吸引する基(ヒドロキシル基と結合すると強い酸になる基)
は、m(メタ)の位置に置換しやすくする「m(メタ)配向性」の基です。


独習だけでは、志望校毎にどこまで勉強すれば良いか分からないですよね。
一括りに医学部受験といっても、出題範囲も傾向も形式もことごとく違います。
傾向が違うから、東大理Ⅲに合格者を多数出している某進学校も、慶應義塾大学の 医学部への合格率が低かったりするのです。北里大学のようにフルマークの試験もあれば、
昨日掲載した聖マリみたいにべったり記述の大学もあります。個々の対策が必要なのは明らかです。だから
そういった情報を蓄積している予備校なりなりキチンとした個別指導なりへ行くのを、お勧めするんです。

もちろん、独習が悪いと言っているわけではないですよ。
例えば、「化学の新研究」を端から端までマスターするとか、
@willの「高校化学」「ハイレベル化学」をコンプリートするのであれば、独習でも別に問題ないです。
実際問題、一人だとそこまで続かないんですよねぇ。
色々と雑音あるし、机に座った途端に気分転換したくなったりするし、
自分で自分を律して勉強し続けられるのって、ものすごくハードル高いです。
梧桐も、受験生の頃は某大手予備校と化学のカリスマ大西憲昇氏の個人塾(ご自宅2階)TGBへ通っていました。
あれで、化学がブレイクしたと言っても過言ではないでしょう。そんなもんです。
梧桐が独習していたら、たぶん人前で名前を言える大学には入れなかった可能性が
高いでしょう。けいおん!平沢唯みたいに、興味のない事はとことんやらない性格
ですから・・・
ま、1000人中999人は独習が向いていない、それだけの話ですよ。
スポーツ選手だって、名コーチについてる時は素晴らしい活躍してたのに、独立した途端
故障続きではかばかしい成果が出せなくなった選手が居ましたよね。

なお、受験情報は医学系の受験雑誌からでも得られます。
大数みたいなものが化学にあれば良いんでしょうが、部数的に採算ベースにのらないからなぁ・・・・・

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