実験室内で水素を生成・単離する方法 [CVX-化学発展演習 日記]
こんにちは~ (*^_^*)/
今朝はとっても良いお天気で、池袋から富士山が綺麗に見えました。
すっかり山の稜線に隠れるまで、真っ白に雪化粧して、美しかった~
さて、本日の問第は
「実験室内で水素を発生し、単離する方法を簡潔に示せ」
です。
けっこう沢山あるんですよ。
工業的な方法も入れれば、それこそ・・・
分離の実験方法も含めて考えてみますと
・二叉試験管やキップの装置,ロート付き平底フラスコで
水素よりイオン化傾向の大きい金属(鉛を除く)に酸化性のない酸を作用させる。
例:亜鉛と希硫酸を反応させる
鉛は表面に水に不溶性の塩を生じてすぐに反応が止まってしまい溶けない。
・イオン化傾向の大きい金属と水を反応させる。
① アルカリ金属,アルカリ土類金属と冷水との反応
例:インクの古瓶に約半分量の水を入れ、小豆大のナトリウムを水に入れる。
切り込みを入れたコルク栓をはめて水中に沈め、倒立させた水を満たした集気瓶に
水素を捕集する。
② マグネシウムと沸騰水の反応
例:マグネシウムを沸騰水に入れる
③ 鉄よりもイオン化傾向の大きい金属を赤熱し高温水蒸気と反応
例:鉄を水蒸気中で赤熱する
・両性元素にアルカリ水溶液を作用させる。
例:亜鉛と水酸化ナトリウム水溶液を反応させる
・水を電気分解する。
純粋は電気を導かないので、希薄な水酸化ナトリウム水溶液か希硫酸を電気分解する。
電極は白金電極や黒鉛を用いる。
・水性ガスから分離する。
水性ガスを精製する。
灼熱したコークスCに水蒸気を通じるとC+H2O⇄CO+H2-28.1kcalの反応により、
COと水素の混合気体(水性ガス)が生じる。これを加圧下で水洗した後、液体空気で
冷却してCOを除去し、残ったCOを加熱したソーダ石灰と反応させてCO+NaOH→HCOONaと
ギ酸ナトリウムを生成して取り除く。
・メタンの熱分解
メタンを高温に加熱してクラッキングする。2CH4→C2H2+3H2-95.5kcal
アセチレンは銀アセチリドなどの形で取り除く。
これは、工業的には天然ガスのクラッキング(熱分解)によるアセチレンの製法です。
など、色々とあります。
実際には、工業的に大規模につくられていますので、大量に使用する場合はタンク(Bombe)を
買ってきて使うことも多いのですが、これは入試では書けませんね。
ちなみに、水素は分子が小さいため、鋼鉄の中に浸透して鋼鉄中の炭素と反応するため、
水素と接している鋼鉄は次第に脆くなっていくため、注意が必要です。
水素を詰めたタンク(Bombe)は、頸部または全体が赤く塗ってあります。
水素の捕集
・水に溶けにくいので水上置換
・空気より軽いので、塩化カルシウムで乾燥した水素を上方置換
不純物は、各不純物の性質に添って取り除きます。
・水蒸気ならば乾燥剤(水素は中性気体なので濃硫酸やソーダ石灰等どの乾燥剤を使っても良い)
・酸素ならば加熱した銅網(酸素がくっついて酸化銅(Ⅱ)になり取り除かれる)
・塩素など酸性気体ならばソーダ石灰(中和して塩になる) などなど
問題集では、1つの気体の製法を、こうやって何種類もピックアップするようなことは無いので、
自分でノートに整理していくと良いでしょう。
難関大の入試には、独自の工夫も必要ですよ。
ちなみに、世の中には「水素水」なる商品があるらしく、「活性水素水」を飲むと気分爽快で健康になる(アンタは燃料電池車か)らしいです。
しかも「分子式H4O」なるものまで登場。
マグネシウムと冷水で水素発生!!
水溶液がアルカリ性になったと自慢していますが、水素は中性気体ですから、水に溶けても塩基性になる筈がない。それは菱苦土鉱(りょうくどこう)を焼いて作った酸化マグネシウムMgOが水にわずかずつ溶けてMg(OH)2になっただけなのでは?
化学の基礎から勉強し直して欲しいですね。
こんなのに引っかかる人が居ること自体、日教組(YouTube)が主導する公教育の理系軽視の結果ですね。
今朝はとっても良いお天気で、池袋から富士山が綺麗に見えました。
すっかり山の稜線に隠れるまで、真っ白に雪化粧して、美しかった~
さて、本日の問第は
「実験室内で水素を発生し、単離する方法を簡潔に示せ」
です。
けっこう沢山あるんですよ。
工業的な方法も入れれば、それこそ・・・
分離の実験方法も含めて考えてみますと
・二叉試験管やキップの装置,ロート付き平底フラスコで
水素よりイオン化傾向の大きい金属(鉛を除く)に酸化性のない酸を作用させる。
例:亜鉛と希硫酸を反応させる
鉛は表面に水に不溶性の塩を生じてすぐに反応が止まってしまい溶けない。
・イオン化傾向の大きい金属と水を反応させる。
① アルカリ金属,アルカリ土類金属と冷水との反応
例:インクの古瓶に約半分量の水を入れ、小豆大のナトリウムを水に入れる。
切り込みを入れたコルク栓をはめて水中に沈め、倒立させた水を満たした集気瓶に
水素を捕集する。
② マグネシウムと沸騰水の反応
例:マグネシウムを沸騰水に入れる
③ 鉄よりもイオン化傾向の大きい金属を赤熱し高温水蒸気と反応
例:鉄を水蒸気中で赤熱する
・両性元素にアルカリ水溶液を作用させる。
例:亜鉛と水酸化ナトリウム水溶液を反応させる
・水を電気分解する。
純粋は電気を導かないので、希薄な水酸化ナトリウム水溶液か希硫酸を電気分解する。
電極は白金電極や黒鉛を用いる。
・水性ガスから分離する。
水性ガスを精製する。
灼熱したコークスCに水蒸気を通じるとC+H2O⇄CO+H2-28.1kcalの反応により、
COと水素の混合気体(水性ガス)が生じる。これを加圧下で水洗した後、液体空気で
冷却してCOを除去し、残ったCOを加熱したソーダ石灰と反応させてCO+NaOH→HCOONaと
ギ酸ナトリウムを生成して取り除く。
・メタンの熱分解
メタンを高温に加熱してクラッキングする。2CH4→C2H2+3H2-95.5kcal
アセチレンは銀アセチリドなどの形で取り除く。
これは、工業的には天然ガスのクラッキング(熱分解)によるアセチレンの製法です。
など、色々とあります。
実際には、工業的に大規模につくられていますので、大量に使用する場合はタンク(Bombe)を
買ってきて使うことも多いのですが、これは入試では書けませんね。
ちなみに、水素は分子が小さいため、鋼鉄の中に浸透して鋼鉄中の炭素と反応するため、
水素と接している鋼鉄は次第に脆くなっていくため、注意が必要です。
水素を詰めたタンク(Bombe)は、頸部または全体が赤く塗ってあります。
水素の捕集
・水に溶けにくいので水上置換
・空気より軽いので、塩化カルシウムで乾燥した水素を上方置換
不純物は、各不純物の性質に添って取り除きます。
・水蒸気ならば乾燥剤(水素は中性気体なので濃硫酸やソーダ石灰等どの乾燥剤を使っても良い)
・酸素ならば加熱した銅網(酸素がくっついて酸化銅(Ⅱ)になり取り除かれる)
・塩素など酸性気体ならばソーダ石灰(中和して塩になる) などなど
問題集では、1つの気体の製法を、こうやって何種類もピックアップするようなことは無いので、
自分でノートに整理していくと良いでしょう。
難関大の入試には、独自の工夫も必要ですよ。
ちなみに、世の中には「水素水」なる商品があるらしく、「活性水素水」を飲むと気分爽快で健康になる(アンタは燃料電池車か)らしいです。
しかも「分子式H4O」なるものまで登場。
マグネシウムと冷水で水素発生!!
水溶液がアルカリ性になったと自慢していますが、水素は中性気体ですから、水に溶けても塩基性になる筈がない。それは菱苦土鉱(りょうくどこう)を焼いて作った酸化マグネシウムMgOが水にわずかずつ溶けてMg(OH)2になっただけなのでは?
化学の基礎から勉強し直して欲しいですね。
こんなのに引っかかる人が居ること自体、日教組(YouTube)が主導する公教育の理系軽視の結果ですね。
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