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Ⅲ期 第3回後半 アルコール [C2J-東大化学 日記]

こんにちは~ (*^_^*)/

今回はアルコールの話です。
アルコールと言えば、やっぱりお酒ですね。
梧桐もカクテルとか好きです。晩酌はしませんが・・・・・
高校生はもちろん未成年ですから、お酒を飲んではいけません
未成年飲酒禁止法は大正時代の法律で、長らく改正されてなかったので「罰金20円」って覚えていたんですが、非行対策のために1999年から3度も改正されて罰則が強化されていますから要注意です。

お酒は酒精(エタノール)を含む水溶液で、飲酒により
 (1) 顔が赤くなる(アルデヒドの血管膨張作用による)。
 (2) 酔って思考能力が低下し、感情抑制が利かなくなる(事故や喧嘩などを起こす)。 
 (3) 血中濃度が0.4%を越えると昏睡状態に陥り、急性アルコール中毒となる。
ので、ほどほどにすべきですね。
大学の新入生が暴飲して、急性アルコール中毒で病院に担ぎ込まれる事がありますが、
上下垂れ流しですから助かったとしてもみっともないですよ。無茶は止めましょう。

エタノール(エチルアルコール)C2H5OHを摂取すると、アルコールデヒドロゲナーゼ(水素Hを奪い取る酵素)によって酸化され、二日酔いのモトである有毒物質のアセトアルデヒドCH3CHOになり、さらにアルデヒドデヒドロゲナーゼによって酢酸CH3COOHへと代謝されます。
ちなみに、
メタノール(メチルアルコール)CH3OHを飲むと失明するなどの強い中毒症状が起こります。
メタノールを飲むと、
 (1). 酔う(ただしエタノールを飲んだときより酔いがまわるのは遅い)
 (2). 反応が遅いため、12 ~ 24 時間の潜伏期間がある
 (3).潜伏期間の後、中枢神経系が冒され、頭痛・めまい・不安感などの症状を呈し、
  さらに意識混濁・昏睡・痙攣・急性呼吸不全・ひどい場合には死に至る。
  死に至らなくても、網膜細胞にあるアルコールデヒドロゲナーゼ
  (ビタミンAを酸化するため)によりHCHOが目でも生成するため、
  失明することが多い。生化学的症状としては、アシドーシス(酸血症)を起こす。
のできわめて危険です。
Chinaやベトナムなどで、メタノールの入ったお酒を飲まされて犠牲者が出ていますから、
海外旅行でお酒を購入するときには注意して下さいね。

エタノールやメタノールは無極性基の炭化水素基(アルキル基)が小さいため、
水に任意の割合で溶けます(つまり溶解度が無限大)。
炭化水素基が大きくなるにつれて水に溶けにくくなります。

アルコールで覚える事は、
 ① 異性体では直鎖アルコールの沸点が高い
 ② Naと反応してアルコラート(アルコキシド)を生成する
   ナトリウムアルコラートは、水と反応するとNaOHを生じるので強塩基性物質である。
 ③ 濃硫酸と加熱すると脱水する。
   エタノールは130~140℃で分子間脱水してジエチルエーテルを生じ、
         160~180℃で分子内脱水してエチレンを生じる。反応温度も覚えよう。
 ④ アルコールの級と酸化生成物の違い
   第1アルコールは還元性の強いアルデヒドを経てカルボン酸になる。
   第2アルコールは中性のケトンになる。
   第3アルコールは酸化されにくい。
 ⑤ 酸素酸(オキソ酸)と脱水縮合してエステルを生じる。
   例えば、カルボン酸R-COOHとは、果実臭の芳香があるエステルR-COO-R'を生じる。
       硝酸HNO3とは、硝酸エステルR-ONO2を生じる。
 ⑥ ヨードホルム反応  他
がありますので、ノートに整理して覚えて下さいね。

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